神 社 仏 閣
大峰山の山伏の修行、修験道は、神仏習合の山岳宗教であります。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
あゆみ |
(1392~1573) |
室町時代は鎌倉新仏教が社会的に定着していく時代です。 特に禅宗や新義律宗(*1)は鎌倉幕府や室町幕府の手厚い保護を受けます。 (臨済宗) なかでも臨済宗の僧侶は室町幕府の「官僧」と化し住持(寺の責任者・住職)の任命権も幕府が握り、その任命料が幕府の大きな財政上の収入源となりました。そして臨済宗の寺院間には五山・十刹・諸山の格付けが出来ました。
禅・律僧が室町幕府に公認、保護されたことにより、一般武士や商工業者などとの関係がうすくなり、このため日蓮派や親鸞派がこういった人たちの間の布教に成功します。 (一向宗) |
(*1)新義律宗 叡尊(1201~1290)らによって奈良西大寺を中心として興法利生(仏教を興し人々を救済する)活動が行われました。 特に釈迦信仰の立場から戒律護持、聖徳太子信仰を広めました。これら叡尊を祖師とする教団は南都六宗の律宗と区別して新義律宗と呼ばれます。
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(1573~1600) |
長い間戦乱に明け暮れていた戦国時代は、やがて信長や秀吉によって全国統一の道を進むことになりますが、仏教の世界もこの影響を強く受けました。 全国制覇を目指した織田信長は反信長勢力である武装化した教団の壊滅を目標として 明智光秀を滅ぼしたあと天下統一を成し遂げた豊臣秀吉は刀狩りで僧や農民の武力化を防ぎ、有力寺院を無力化することに成功します。
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江戸時代はようやく全国の村々に鎌倉新仏教系の寺や堂が作られるようになり、「檀家制度」によって民衆が寺に檀家として登録され「宗門改め制度」により国民のすべてが建前として仏教徒になるなど、中世に生まれた鎌倉新仏教が全面的に広まる時代です。 反面仏教は国教化し僧侶はそれにあぐらをかいて葬式を主な仕事をする葬式仏教化した時代とも言われます。 ●寺院諸法度 ●宗門改め制度と檀家制度 ●黄檗宗 |
(*2)本末制度 本山の下で地区の中心となる寺を本寺(ほんじ)と言い、それに従属する寺を末寺(まつじ)と言います。江戸幕府は全国に寺の本末制度を定め 本山ー本寺ー中本寺ー直(じき)末寺ー孫末寺など上下所属制を厳しくし本山を統治下におくことによってすべての寺々を統制しました。
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明治維新により江戸幕府は崩壊し、明治政府は天皇を頂点とする国家支配を目指しますがそのために神道の国教化(国家神道)を進め、神仏分離を行います。仏教側はこれにより多くの僧侶が還俗(僧侶をやめて俗人に戻ること)させられ、寺や仏像、経典などが破壊される「廃仏棄釈」がおこりました。 明治6年(1873)にはキリスト教禁制が撤廃され天理教など新しい宗教も大きく発展します。 廃仏棄釈以後仏教各派は停滞を続けますが日中戦争下の1940年宗教団体法が施行され仏教への統制も厳しくなり仏教各派は様々な弾圧を受け、次第に戦時体制に組み込まれ、国家の繁栄を祈る鎮護国家のための祈祷と社会の秩序を守り家の権威を守る供養に終始するようになりました。 敗戦により信教の自由が確立され1951年宗教法人法の制定により仏教各派は復興を目指しますが、立正佼正会や創価学会など仏教系の新宗教も様々な階層の国民を幅広く組織して活発な布教を展開します。これら新宗教は現世利益を旗印に人々の心をつかんでいきました。 |
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宗 派について |
(宗派の発生理由) (宗派の現状) (宗派一覧表はこちら→) |
わが国の宗派は戦前から13宗56派と言われています。戦後法相宗から独立した聖徳宗(法隆寺)や北法相宗(清水寺)、天台宗から分かれた聖観音宗(浅草寺)や和宗(四天王寺)は宗というよりも派といった規模と考えられ戦後も13宗といわれています。 ただし派の数は大幅に増えて160前後となっています。 宗派の発生理由は次の三点に要約されます。 ①仏教の最終目標である「成仏(さとりを開いて仏陀の境地に達することで、ここでは死ぬことではありません)」するまでの期間の考え方で3つに分かれます。 (イ)暦劫成仏・・・極めて長い間輪廻転生(*3)を繰り返 し、その間修行を重ねてようやく成仏できるというもの で小乗仏教の考え方です。 (ロ)この世にいるままで生身のまま成仏できるというも ので真言密教の教えです。 (ハ)この世から仏国土(仏の住む世界)に行き、そこで 修行を積んで成仏するというもので浄土教の教えで す。 ②成仏しようとする手段・方法による分派です。 どの仏典を根本経典にするかにより、経宗(経蔵を中心)、論宗(論蔵を中心)、律宗(律蔵を中心)に分かれますが 仏教の修行法としての三学のどれの重点をおくかにより次のように分かれます。 ③仏陀観(*4)や仏身論(*5)のちがいによるもので 仏身論 どの仏身を本尊とするかによるもので このような理由によって仏教はいろいろな宗派に分派してきたわけですが、仏教が「相手を見て法を説く」と言われるほど釈尊の教えが幅広く多様な解釈ができるということに原因があると考えられます。 文化庁の平成12年版宗教年鑑によると平成12年12月31日現在の宗派ごとの信者の数などは次のとおりとなっており、日蓮系、浄土系、禅宗系、密教系の7宗が主体となっています。
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(*3)輪廻転生 インド古来の考え方で人間が死と生を繰り返すこと。 仏教では煩悩により六道の世界(地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天上)により生死を繰り返すことをいいます。
(*5)仏身論 |
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